中華哲学の真髄は「少年ジャンプ三原則」と心得よ。中華の良い思想、悪く曲解された思想

前記事で台湾を称え、「台湾人の民度の高さは古典教養のたまもの」と書いた。
そしてプライベートのほうでもこう書いた。
この年になってやっと文化教養の大切さが身に染みて分かりました。
奴隷とならないための「精神免疫」として文化素養ほど強靭なものはない。
ただ中華の思想はとても難しくて、本質を正しく理解しなければ歪められた話を鵜呑みにしてしまう場合もある。

たとえば日本の太平洋戦争時に、従順な臣民を製造するため悪用された儒教教育は典型的。
中国共産党も今ようやく、権力を強化して民を奴隷化するため孔子を悪用できることに気付いたのだろう。これまで儒教を徹底的に禁じ儒学者を処刑してきたのに恥ずかし気もなく方針転換し、孔子学院にて歪めた儒教(=中共を妄信し従うことが儒教なのだ)を世界中へ布教している。

古代の漢代でも孔子を権力強化のために使った歴史がある。
ただし漢代では孔子以外の書物を焚書したり、読むことを禁じていたわけではないので、現代のディストピア中国よりも緩やかだが。その気になれば全てを学べる環境にあった漢人はまだ幸いだった。

このように中華の思想で最も脆弱性があるのは孔子儒教。
仁(思いやり。人としての愛)をベースにした道徳として学べば素晴らしい人間を育てるのに、残虐行為を好む権力者は仁を漂白して薄めてしまい、「(妄信的な)忠誠・忠義」のみ徹底的に歪めて教え込む。このため思考停止で命令に従うだけのロボットを製造する有害思想となってしまう。

そんな孔子儒教の欠陥を補うセキュリティパッチが『孟子』儒教なのだが、悪い権力者はたいてい孟子を禁じる。
ご多分に漏れず中国共産党は『孟子』を禁書としている。『孟子』を読み込んだ者はおそらく拘束され拷問死の運命を辿る。

【解説】『孟子』はセキュリティパッチという話

日本の江戸時代でも『孟子』を否定していた思想家が多く残念に思う。だから日本帝国は狂気のファシズムに走ったのだし、今も女性と児童の虐待・殺害を奨励するサイコパス判決が後を絶たないのだ。そのような強制をしなくても日本の天皇は自然に尊敬できるというのに。…自然な敬愛が本物の儒教。

古典思想を学ばせるときには、孔子のみ教えるというような偏りを排除しなければならない。

なかなか難しいことだと思うが、今の台湾は見事にやってのけている。戦前の日本人のうち高等な教養人も偏りなく学ぶことができていたようだ。
大陸の有志も本質を理解している。情報統制されて本を読むことすら難しいだろうに! 大陸の教養人の能力は本当に驚異的だ。

現代日本人にはきっと難しいだろう。文字ばかりの本を読むことが苦手な人が多いので。

そんな現代日本人へ中華の心を正しく伝えるためには、「原典を学べ」と言っても無理だから
「古代中華思想は、まるで少年ジャンプ」
と伝えると良いかもしれない。
勇・友(仁)・義 が中華哲学の原点。
これはまさに少年ジャンプの理念では?

※ジャンプの理念(三原則)は、正しくは「勇気・友情・勝利」なのだが、作品群を眺めて察するに最後はおそらく“正義は勝つ”という意味だろう。
【補足】古代中華思想の原則も、正確には「仁・義・礼・智・信」の五常。ただしここでは孔子と孟子の文から抽出した最重要と思われる三語を記している 。

『三国志』と呼んでもたぶん同じなのだろうけどね。(吉川/横光『三国志』のこと)
ただ『三國演義』には私が納得しかねる設定が多々ある。たとえば謀略や奇策の礼賛など。そういった部分が孔子儒教以上に有害だと思うので、分類できない初心者にはお奨めできない。

 「少年ジャンプ」という翻訳が、私が思う「現実の中華哲学」に最も近い
 このような分かりやすい?翻訳をヒントにして、より詳細で深い教養を身に付けていって欲しいなと思う。


関連記事


プラグイン作成:スケ郎さん